相次ぐ記者拘束に緊急声明(G8メディアネットワーク)

緊急会見する日隅一雄弁護士(左)と野宮(中)・平沢の両G8MN代表(30日・都内で:JanJan撮影)

 洞爺湖G8サミット取材のため海外から来日したジャーナリスト・メディア関係者が空港で拘束される事態が先週以来相次いでいることを受け、G8メディアネットワークは30日午後、東京都内・永田町の参議院議員会館で緊急記者会見を開催。一連の事態について強く懸念を表明する緊急声明を発表するとともに、記者らの取材・報道活動の意義を理解のうえ取材活動がスムーズになされるよう配慮を求める申し入れを法務省・警視庁・警察庁に対して行ったことも明らかにした。

 会見にはG8メディアネットワークの平沢剛・野宮大志郎の両共同代表のほか、実際に一晩成田空港に抑留された香港の市民記者らも出席。強制退去寸前となったり、滞在期限を短縮されてサミット時期の取材を断念せざるをえない状況に追い込まれているジャーナリストたちがいることを訴えた。

 G8メディアネットワークは緊急声明の中で、世界的に高い関心を集めるサミットの取材のため日本を訪れるジャーナリストやメディア関係者を門前払いすることが続けば「世界からも厳しい非難の声が上がる」と指摘。「言論・表現の自由は、健全な民主主義社会実現のための最も重要な基盤である。多様な意見や主張を個々人が自由に発信し、個々人が自由に享受できる機会が奪われることがあってはならない」としたうえで、言論・表現の自由を擁護するジャーナリストやメディアのグループとして「一連の事態に強い懸念を表明する」との姿勢を明確にした。

 さらに法務省などへの要望書では、G8メディアネットワークが「地球環境基金」という公的な助成を得ていることのほか、この日から札幌市内にオープンした3か所の「メディアセンター」の一つ「メディアセンター天神山」が、自らの構成団体(G8市民メディアセンター札幌実行委員会)が、自治体当局(札幌市)と契約して運営を行っているという全国初のケースであることも強調。

 同時に、円滑かつスムースな取材・報道のためには「警備に必要な指示には当然従う」「撮影者は、G8メディアネットワークのロゴと名称のプリントされたオレンジ色の腕章を着用のうえ取材する」などの姿勢に徹することも述べながら、自らと協力関係にある海外からのジャーナリストの活動に対しても、法務省や警察当局の理解を求めた。(岩本太郎)

以下、声明文全文

G8サミット取材に関する緊急声明

先週より、G8サミット関連のイベントを取材するために日する海外のジャーナリスト・メディア関係者の大半が、特段の理由もなく、空港で拘束され、厳しい尋問を受ける事態が続いている。中には、一晩中拘束され、国外退去寸前になった者もある。

国家が、ジャーナリストやメディア関係者を、理由なく拘束したり排除するということは、表現・報道の自由を制限しかねず、日本の民主主義の質にかかわる重大な問題である。私たちは、こうした日本政府の態度に大きな危惧を抱かさざるを得ない。

この7月に洞爺湖で開催されるG8サミットに関しては、世界からの高い関心が集まっている。それだけに、ジャーナリストやメディア関係者を次々に門前払いすることが続けば、世界からも厳しい非難の声が上がるはずだ。言論・表現の自由は、健全な民主主義社会実現のための最も重要な基盤である。多様な意見や主張を個々人が自由に発信し、個々人が自由に享受できる機会が奪われることがあってはならない。 私たちは、言論・表現の自由を擁護するジャーナリストおよびメディアグループとして、こうした事態を懸念し、強く抗議する。

2008年6月30日

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