香港のメディア関係者3人が成田で一晩拘束~強制退去の危機も~

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この1週間、G8メディアネットワークの招待で入国する関係者が次々に
成田空港で足止めを喰らうという事態に陥っている。
そのうち、一晩成田で拘束され、いったん「入国不適合」と決定を受け
書類作成に入る寸前までいった香港のメディア関係者3人のケースを
報告する。

3人は香港の市民メディアinmediaで活動する20代後半の男性だ。
大学で講師をしたり、農業をしたりしながら生計をたてる傍ら
記事や写真、ビデオなどを撮影するいわゆる市民記者としても
活躍している。

その彼らは成田の到着したのは6月26日午後8時頃。本来は前日の
25日に到着する予定だったが、台風のために延期となっていた。
先日の25日にはG8メディアネットワークのメンバーである筆者と
メールでコンタクトをとり、可能であればG8MNの事前ミーティングに参加する
予定にしていた。

しかし、入管審査で一人がパスポートを見せた途端に、係員が電話。
別の係員に別室に連れて行かれる事態となった。残りの2人も同様に
拘束され、以降、翌朝まで、聞き取りと待機の状態が続いたという。

G8MNではその時間、ちょうど、事前ミーティングを行っていたが
その後、メールをチェックした筆者に目に飛び込んできたのは、
「citizen reporters detained」という香港の友人からのメールだった。

メールには
Three of our citizen reporters arrived at Tokyo airport
but are detained in customs.I don't know what to do.
Please see if you can help them.

と書かれている。前日、メールでやり取りしたまさに彼らである。
G8に向けて結成されている法律家のグループ「WATCH」のメンバーからも
同様の情報が入り、急遽、G8MNのミーティングは、対策会議へと変更。
善後策を検討することとなった。

しかし、3人は入国後のスケジュールを話さないなどの理由で、
強制退去の可能性が高まる。G8MNのメンバーが深夜1時半頃まで
担当官と調整したが、打開策が見えない状況が続いた。

翌朝8時過ぎ―。
結局、3人の情報をある程度把握している筆者が、直接入管と
交渉することとなり、電話を開始。ところが全くつながらない。
30分かけてもラチがあかず、別のターミナルとダブルで電話をかけた
ところ、どうにかつながった。

担当者は成田空港第二ターミナル第5審査室の渡部氏。
氏によると3人はG8メディアネットワークについてもあまり情報を
持っていないと話しているという。
私は前日に詳細にメールをした話をし、私が代表をしている
Ourplanet-TVのライブ番組に参加することになっていると伝えると
やや状況が軟化しているような感触を持ったが、しかし、氏は
「何とも言えない」の一点張り。こちらが「資料を送りたい。
話をさせて欲しい」と言ったが、まだそこまでは必要ないと言われ
1時間電話を待つこととなった。

その1時間後―。
再び電話を取ると「渡部です。「入国は不適合」という結論に
至りました。」と乾いた声で報告があった。

入管「これから書類の作成に入ります。結論は決定です。」
白石「なぜそういう決定に至ったのか」
入管「国内での滞在のスケジュールがあいまいだ。
   私たちが入国を許せる条件に合わない」
白石「そんなことはない。そのような決定は問題だ」
入管「これは私の判断です。決定は変更することはありません。
白石「これから、ういうプロセスを踏むのか」
入管「これから書類作成に入る」
白石「では書類を書く前に、彼らと直接話をさせて欲しい」
入管「決定は撤回されない」
白石「まずは彼らと話をさせてほしい」
入管「分かった。では、今変わる。」

・・・・・(3分経過)

入管「状況が変わった。後にまた電話する」
白石「どういうことですか。彼らと話をしたい」
入管「必ず連絡する。とにかく状況がちょっと変わった」

3人と話をさせると電話が保留された間に何があったのか。「不適合」と
決定していたことが、状況が変わったということは、それを見直すという
ことに他ならない。多くは語らなかったが、直感的に事態が好転したよう
な感じがした。

そして5分後に再び電話。

入管「渡部です。状況が変わりました。3人は以前からの知り合いですか?」
白石「彼らの所属するグループは、2年前からあるフォーラムで知り合い
   以降の付き合いです」
入管「今回のプロジェクトはいつから話をしているのか」
白石「2ヶ月ほど前から」
入管「そちらで彼らの滞在スケジュールに関する資料を作成できるか」
白石「もちろんできる」
入管「では送ってくれ」
白石「では5分くらい待ってほしい」
入管「もっとゆっくりでも良い」
白石「資料を送ったら、とりあえず、そちらに行く。とにかく
   彼らに会いたいので」
入管「分かった」

担当者の話し口調は以前と比べて、明らかに、やさしい調子に変化していた。
激変したといってもいい。何があったのか?不思議な思いに捉らわれ
ながらも、早速書類を作成し今回のプロジェクトの資料やパンレットの
コピー、更には外務省発行の私の記者証までをコピーして、
15枚ほどを入管に送付した。12時頃である。

その後、入管にコピーが届いたか確認の電話をいれようとしたが
電話は不通のまま。仕方ないため、ファックスした原稿を一部事務所に残し
原本はカバンに入れ、ビデオカメラを持って成田に向かった。

入管から再び携帯に電話があったのは京成津田沼駅から成田行きの特急に
乗った2時半過ぎ。渡部氏は「入国を許可します」と言い「30日間の
滞在許可です。よろしいでしょうか。」とかなり低姿勢で聞いてきた。
私は「十分です」と答えた。その後、氏は拘束時間が長くなったについて
「申し訳ありません」とかなりとうとうと詫びてきた。

彼らが入国出来たのは1時30分。その後、成田第二ターミナルのA出口で
面会できた。彼らの第一声は、香港を出発した26日の昼から
27日の昼までまるまる一日食事を取れず、空腹が大変だった。とのこと。
入管の渡部氏は、朝、筆者に対して「一晩拘束したのは、3人だと時間も
かかり、空腹などもあるだろうから休んでいただいていた」などと話して
いたが、全く嘘だったことが分かる。
彼らは、入国の方向に状況が急転した27日の昼になって初めて、
コンビニの親子丼弁当を与えられたという。しっかり写真も撮っていた。

ところで、「入国不適合」から急遽、「許可」が出たのは何故か?
私は、「朝は一度、強制退去が決まっていたが、途中で変更になったようだ。
取調べの最中に何があったのか?」と聞いたところ、彼らは「アレだ!」と
声を上げた。

彼らはたまたま、30日の月曜日にインタビューを申し込んでいた。
その確認で、国会議員の秘書から携帯電話に連絡が入ったのだという。
このため、入国が難しくなっている事情を秘書に報告。秘書が法務省に
状況確認の問い合わせを入れてくれたことが効いたものと見られる。

しかし、何も悪くないのに、なぜ自分たちが拘束されたのか。
最初から最後まで疑問だったようだ。彼らはG8関係の取材のほか
日本の町「まちづくり」に興味があり、ずいぶん細かくリサーチしていた。
自分たちの話には耳を貸さない一方で、議員秘書からの問い合わせで
事態が急変したことに対して「日本の暗部を見た気がする」と語っている。

ところで、この3人。一晩拘束されていたわりにはずいぶん元気だった。
京成の特急に乗ったとたん、パソコンを取り出し原稿を執筆。
取調べの控え室でも、可能な限り写真やビデオを撮りまくっていた。
しかも、香港の地元メディアでは既に彼ら3人が日本で拘束されたニュースが
社会面トップとなって掲載されているという。撮影した写真はテレビ局に送り、
自分で書いた原稿は中国と香港の新聞社2社に送信。
「これで少しお金が入る」と笑う。これぞ市民記者。
短時間で情報をばら撒く独立系メディアの真髄を見た思いがする。

ただ、3人が入国したからといって喜んではいられない。
同じ27日、今度は別の女性のジャーナリストがやはり拘束され、入国は
許可されたものの、わずか4日間しか滞在を認められなかった。
2日ほど、日本での予定が入っていないのが理由という。

このほかにも、メディア関係者やシンポジウムなどの招かれている学者
研究者など多数の訪問者が、今回、入管で足止めをされている。今朝は
昼から多数の講演会予定が入っているスーザンジョージ氏が、やはり
止められていて、既にスケジュールに支障が出ている状態だ。

G8関連のイベントや活動に参加するだけで、理由もなく数時間から
数十時間拘束されるという人権侵害が起きている実情を鑑み
来週明けには、対抗フォーラムやインディペンデント・メディアの
グループであるG8メディアネットワークがそれぞれに記者会見を開き、
法務省への抗議、政治家への働きかけなどをする予定となっている。

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from G8 Media Network on Sun, 2008/06/29 - 09:25

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野外音楽堂でG8に関連してNGO関係者などが集会を行い約420名(主催者発表)が集
まった。各地でG8関係者が空港で足